毎年、必ずやってくる行事。そう、通知表の作成です。
昔に比べたら、通知表の所見を書く回数が減ったり、文量が減ったりしたものの、それでも所見文を書かなければいけない学校はたくさんあります。
そのため、通知表の所見文例の本が販売されていますが、うまく自分用にアレンジしないといけません。そのまま文例を丸写ししようとすると、ツギハギだらけのわかりにくい文章となってしまいます。
所見文例の本は、しっかり選ばないといけません。「ホントに通知表の所見を書いたことがある人が考えてる?」っていうような文例ばかりの本があるので、注意が必要です。
ということで、できるだけ自分の文章で書けるようにしたいですね。
そもそも、文章が書けないのは、「書くネタがないから」これにつきます。ですから、大切なことは、「日頃からしっかりネタを記録しておくこと」これに尽きます。
それでは、ぴーちょこが現役時代に取り組んでいた方法を紹介します。ご自分に合う方法を試してみてください。
座席表に記入する
空欄の座席表を用意しておき、授業中にどんどん書き込んでいく方法です。1時間に1枚使用します。教科ごとに分けて閉じておけば、見返すときに便利です。
座席表気を付けないといつも同じ子ばかりになるので、「今日はこの子の様子を記録するぞ」と思って取り組むとよいです。
個人カルテを作成して、そこに記入する
所見は授業のことばかりではありません。個人カルテを作っておき、そこに記入していくことで、その子についての記録を蓄積していくことができます。
成績のためだけではなく、児童理解のための資料や、次年度への引き継ぎ資料としても役立ちます。
下は、個人カルテの簡易版です。必要に応じて、項目を増やしましょう。
個人カルテ職員室に置いておくと、記入し忘れるので、気が付いたことは手帳にメモして、後でゆっくり書き写していました。
子どもに振り返り(自己評価)を書かせる
児童に振り返り(自己評価)をさせると、所見のネタが手に入ると同時に、教師の見方と児童の考えにズレがないかも確認できます。
児童の振り返り教師から見て「体育が好きなんだな」と感じても、本人は苦手意識が強くて、あまり好きではないなんてこともあります。
実施が簡単な割に、得られる情報が多いのでおススメです。多分、多くの先生が実施していると思います。
所見はデータにして蓄積しておく
最後に。所見はデータにして蓄積していきましょう。苦労して自分が考えた所見です。これも一つの財産です。
子どもは一人一人違いますが、所見分は流用ができます。責任感が強い子であれば、責任感について以前に書いた所見分が使えます。仕事の効率化と時短のために、蓄積した所見データは活用しましょう。
データを保管するときの注意点は、個人名や学年・組などを消しておくことです。万が一所見データが誰かの目に触れた時、個人名が入っていると誰か特定できてしまいます。また、名前が消してあっても、学年や組、番号、年度などの情報が残っていても危険です。しっかり消しておきましょう。
所見を作成するのは時間がかかる仕事ですが、工夫次第で大幅に時間短縮ができるだけでなく、中身の濃い所見を書くことができます。
この記事をご覧の方のお役に立てれば幸いです。