家庭訪問って必要なのかな?元教員が本音で言います

家庭訪問が行われている学校は、以前に比べるとだんだん減少してきているようです。

家庭訪問の必要性が議論されてきた結果、だんだんとなくなってきているのだと思います。

はたして、家庭訪問は必要なのでしょうか。

今回は、家庭訪問のメリットとデメリットを、元教員として、また一人の保護者としての経験を交えてまとめていきたいと思います。その上で、家庭訪問は必要なのか、必要でないのか考えていきたいと思います。

目次

家庭訪問のメリット

保護者全員と早い段階で関わることができる

家庭訪問が実施される学校は、早ければ4月中に、遅くても5月の連休後には実施されると思います。

つまり、年度の割と早い段階で保護者全員と個々に関わることができます。

授業参観で、保護者は担任の姿を見ることはできますが、担任側からは保護者一人一人と関わることができません。そのため、家庭訪問が保護者一人一人と最初に接点をもつ機会となります。

では、年度の早い段階で保護者と関われるとどんなメリットがあるのか、さらに掘り下げてまとめます。

人間関係を築くことで、理不尽な苦情がなくなる可能性が高い

私自身、家庭訪問を経験してきて一番のメリットと感じたのが、「保護者と人間関係を築けること」でした。

一部のクレーマーと言われる特別な保護者は別として、保護者と人間関係を築くことができれば、保護者が何か思うことがあっても、理不尽な苦情につながる可能性はぐっと低くなります。

ぴーちょこ

人間関係を築けば、相手に情がわくものです。私自身、保護者の立場からもそう思います。

ベテランの先生で、保護者との人間関係作りが上手な先生がいますよね。そういう先生は、多少何かミスをしても、保護者からあれこれと言われることはありません。

ですから、家庭訪問を通して保護者と良好な関係にもっていければ、一年間はある程度安心できるといってもよいと思います。

ただ、保護者と良好な関係を築くためには、家庭訪問で何を話すのか、きちんと準備しておくことが必須となります。

子どもや保護者の細かい情報が得られる

家庭訪問では、保護者からいろいろな話を聞かせてもらえます。

周りに他の保護者がいないことから、かなり突っ込んだ細かい情報が得られる場合があります。

子どもが得意なことや苦手なこと、子どもの休みの日の過ごし方、保護者の仕事や休日の過ごし方、近所との付き合いなど、学校では知ることができないことがわかります。

時には、夫婦間の関係が悪く離婚するかもしれないこと、ご近所トラブル、これまでの担任についての不満など、返答に困る話を出されることもあります。

しかし、こういう情報が得られるのは実はチャンスです。

前担任の不満が出たのであれば、何が原因だったか知ることで、自分は回避することができます。

ぴーちょこ

前担任の先生には悪いけど、同じ轍を踏まないようにさせてもらいましょう!

また、夫婦関係が悪いことがわかれば、子どもの学校生活に影響がでる可能性が高いです。そのため、その子を特に注意して普段から見ていくことができます。

家庭の雰囲気がわかる

家庭訪問をすることで、家庭の雰囲気がわかります。

私も自分が若かりし頃、家庭訪問の経験が浅かったときはあまりわかりませんでした。

しかし、経験を積んで家庭訪問も回数を重ねるようになると、家の状況をみて家庭の雰囲気がわかるようになってきました。大きく以下の2点を気を付けて観察します。

  • 家はきれいにされているか。(玄関や庭も含めて)
  • 保護者の応対はどのような感じか。
ぴーちょこ

家の中をジロジロ見ることはできませんが、雰囲気は感じられると思います。

家がきれいにされているかどうかで、どんな保護者かよくわかります。大多数の保護者は、家庭訪問の時に、担任が目にするところはある程度整頓しています。

しかし、足の踏み場もないくらい玄関に物が散らかっている、ゴミ袋が溜まっているなど、明らかにおかしいと感じる場合は、要注意です。

ぴーちょこ

ネグレクト気味の家庭を訪問した時、家の中がグチャグチャでした。

ただし、物が多くても整頓されていれば問題ないでしょう。人が来るのに散らかったままになっているかどうかがポイントです。

保護者の対応からも、家庭の雰囲気がわかります。

家庭訪問が、保護者と直接話す最初の機会となることが多いと思います。その時に、初対面でありながら、いきなりタメ口で話してきたり、学校の不満ばかり言ってきたりする保護者がいます。

「要注意の保護者」と捉えるよりは、「こういう人なんだ」と理解することが大切です。「なんだ、この人。できるだけ関わらない方がいいな」と後ろ向きに捉えないようにした方がよいです。

ぴーちょこ

クセのある人は、その人に合った対応を考えた方がうまく人間関係を築けます。

いろんな保護者がいることを知ることで、3月までの学級経営や保護者対応に生かすことができます。

以上の点が、家庭訪問のメリットといえます。

家庭訪問のデメリット

家庭訪問の準備に時間がかかる

何も準備せずに家庭訪問に臨む人はいないと思います。

家庭訪問を経験したことのある先生なら、準備に時間がかかることはご存知でしょう。

  • 家庭訪問の日程調整
  • 訪問家庭の場所確認
  • 保護者に話すことの準備

家庭訪問が終われば、必要に応じて学年主任や教頭に報告をしたり、記録をとったりします。

毎日の授業は行われている中での準備ですから、いろいろと大変です。

「待ってました!」とばかりに要求をする保護者がいる

それほど多くはありませんが、家庭訪問を心待ちにしている保護者がたまにいます。

「待ってました!」とばかりに、いろいろなことを要求してきます。

露骨な要求でなくても、「~してもらえるとありがたい」「今までの先生は~をしてくれた」などと、言葉巧みに要求してきます。

もちろん、わが子に対する要求です。しかし中には、保護者同士の関係が悪いので、絶対同じにクラスにしないでほしいという、保護者都合の要求もありました。

わが子のことが心配なのはどの保護者も同じです。一つや二つ言われる分には気になりませんが、あれもこれもと複数の要求をしてくる保護者はさすがに「ん?」と思ってしまいます。

こうした自分勝手な保護者に、好きなようにしゃべらせる機会になるなら、家庭訪問はなくてもいいなあと感じてしまいます。

まあ、鉄則として、その場で保護者の要求を肯定せず、のらりくらりとかわすだけですけどね。

ぴーちょこ

ベテランの先生は上手にかわすけど、経験の浅い先生は困ってしまうかも。

負担を感じる保護者がいる

保護者が家庭訪問を負担に感じる場合があります。これは、教員ではなく保護者視点です。

保護者が家庭訪問を負担と感じる理由として、

  • 家庭訪問のために日程の都合をつけなければならない。
  • 先生が来るから、家を掃除しなければならない。
  • 先生の迎え方がわからない。お茶を出す?茶菓子は?)

私も保護者ですから、「何かあれば直接学校に問い合わせるから、家庭訪問はなくてもいいですよ」と思ってしまいます。

特に、家を見られるというのは結構なプレッシャーです。家に来られるなら学校に行った方がいいです。

結論

家庭訪問のメリットとデメリットを踏まえて、完全に私個人の考え方を述べます。

家庭訪問は行わない。ただし、環境調査とを理由に、子どもの家の場所は確認する。

なお、「家庭訪問は必要じゃない!」とか、「家庭訪問は必要だから行うべきだ!」と結論付けたところで、学校の方針を変えることは簡単ではありません。っていうか、無理ですよね。

家庭訪問がある学校に勤務されている方は、この記事にまとめる家庭訪問のメリットを参考にしてください。面倒くさいなあと思うかもしれませんが、メリットもありますので…がんばってください!

家庭訪問がない学校に勤務されている方は、家庭訪問のメリットである保護者との関係作りの大切さを意識し、必要があれば直接保護者と話す機会を作るとよいと思います。

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この記事を書いた人

元教員。
公立の小中学校で20年間勤務した経験を生かし、今をがんばる先生方を応援するサイトを作っていきます。

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