元教員のぴーちょこです。
今回は保護者向けの記事です。
私は元教員であり、3人の子どもの親でもあります。教員と保護者の立場を踏まえた上で、今回の記事を書いていきます。
担任の悪口は、百害あって一利なし
さて、毎年4月になると担任発表があります。どんな先生なんだろうとドキドキしませんか?
中学校の場合はあまり気にならないかもしれませんが、担任と過ごす時間が多い小学生のお子さんの親だと心配になりますよね。
私も、4月の始業式の日、誰が担任の先生になったか、まず最初に子どもたちに聞きます。

聞く前に、「○○先生だったらいいなあ」と思いつつ…。
担任の先生を聞いた後、私たちの夫婦共々、気を付けていることがあります。それは、
どんな担任の先生になっても、絶対に悪口を言わないこと
です。


どんな担任の先生になっても、「1年間、○○先生とがんばろうね。」と言います。
新任、転任してきたばかりの先生でなければ、保護者ネットワークで、どんな先生か大体の情報はつかんでいます。
担任の先生の名前を聞いて、「う~ん、今年は…。」と思うこともあります。それでも、絶対に担任の先生の批判はしません。
もし、子どもの前で、
ああ、○○先生かあ。今年はハズレだね。
とか、
○○先生って、あの評判の悪い先生だよね。△△先生みたいに、いい先生じゃないらしいね。
などと言ったら、子どもはどんな気持ちになると思いますか?
子どもの前で、担任の悪口を言っていいことなど何もないと思います。4月からがんばろうとしている子ども。もしかしたら、子ども自身、担任発表にがっかりしている可能性だってあるわけです。
そんな中、親が担任の悪口を言ったところで、「百害あって一利なし」です。
親が担任の先生の悪口を言うことで、どんなマイナス点があるかというと、



子どもは、親を見て育ちます。親があからさまな担任批判をしていたら、子どもは親のように担任批判をするかもしれません。それが、他人への悪口につながらないと言えますか?


もちろん、親としては複雑な思いもあるでしょう。
私の子も、「あの先生だけはなってほしくなかった」という先生が担任になったこともあります。それでも、子どもの前では担任批判をしませんでした。



夫婦間では、結構悪口を言ってしまっていますが(笑)。
子どもたちにとって、一年間はとても大切な期間です。頼りにならない先生が一年間担任になるのは、親として心配になります。
でも、私は「世の中には、変な上司も同僚もいる。すべてが自分の思い通りの人たちで固められるわけではない。子どものうちに、そういうことを経験するのも一つの経験。」と割り切るようにしています。
それでも、一年の間に、納得できないことが起きるかもしれません。そういう場合は、担任に直接連絡すればよいのです。
担任に直接言うのがためらわれる場合は、学年主任か教頭でも構いません。
とにかく、子どもの前で担任を批判しないように、わが家は気を付けています。それは、元教員だからということではなく、親として当たり前のことだと思っているからです。
わが子のことを思えば、担任の悪口を子どもの前で言うことが、子どものためになるとは思えません。
子どもが担任の文句を言ってきたら?


子どもが担任の文句を言ってくることがあります。その場合はどうしたらよいのでしょうか。
わが家では、どうしてそう思ったのか理由を聞きます。そして、子どもの言い分が正しいと思った場合は、その考えを認めてあげます。
ただし、人にはいろんな考え方があるので、担任にも考えがあっての行動だったのではないか?と説明します。
わが家では、わが子が以下のような相談をしてきました。
今日、AちゃんとBちゃんが○○先生に呼ばれたんだ。何でかというと、悪ふざけでお互いちょっかいを出していたんだけど、それをケンカととらえられちゃったみたいで、二人とも怒られたんだって。ただ、二人同じように怒られたわけではなく、Aちゃんの方が悪いと決めつけられたって言ってた。
それで、○○先生がAちゃんのお母さんにもBちゃんのお母さんにも電話したみたいで、それ以来、AちゃんとBちゃんがギクシャクしちゃってるんだ。あんなに仲がよかったのに。
○○先生が余計なことするからいけないんだ。大体、AちゃんもBちゃんも悪ふざけしてただけなのに、何でしっかり話を聞こうとせず、勝手に決めつけるんだろう。
私はどうしても教員の立場で聞いてしまうので、
○○先生は、AちゃんとBちゃんの気持ちを聞いたのかな?悪ふざけが過ぎただけだったら、お互い気にしていないはずなのに。
自分なら話を聞いて、「周りがびっくりするから、仲がいいにしてもほどほどにしなさい」って注意して終わりだけどな。こんなことで親に連絡していたら、親はなにかとんでもないことをした!と焦ってしまうよ。
と思ってしまいました。もちろん、こんなこと子どもに言っていませんよ。
子どもには、次のように言いました。



まあ、○○先生が大きな問題として扱いすぎたと思ったんだね。その結果、AちゃんとBちゃんがギクシャクしちゃったから困ってるんだね。
まあ、○○先生も考えがあってのことだと思うし、AちゃんとBちゃんは元々仲がいいんだから、上手に間に入ってあげたら?
子どもなりに思ったことはきちんと聞いてあげます。そうした上で、担任を批判するのではなく、わが子にどうしたらよいかアドバイスをするようにしています。
社会に出れば、理不尽な人、付き合いが難しい人は必ずいます。そういう人ともそれなりに上手に付き合えるようになってほしいと、親として思います。
とにかく、4月当初に、担任の名前を聞いただけで、子どもの前で担任の悪口を言うことは、「百害あって一利なし」です。これは間違いありません。言いたいことは、直接学校へ言いましょう。
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