公立学校にお勤めの先生は、公立学校共済組合について知っていますか?
実際どんな組織なのか、どんなことをしているのか、詳しくわかる方はこの記事をご覧いただかなくても大丈夫です(笑)。
私も公立学校教員を20年くらいやってきましたが、きちんと調べるまで以下のようなイメージしかありませんでした。
まあ、教員にとってメリットのある何か…。
しかし、公立学校教員にとっては、知っておくべき情報が盛りだくさんです。普段から、知らず知らずのうちにお世話になっているのですが、それに気づいていないだけです。
公立学校共済組合とは何かしっかり理解して、お得に利用していきましょう。
公立学校共済組合とは何か
公立学校共済組合は、地方公務員共済組合の一つです。
地方公務員として採用されると、地方公務員の社会保険制度である地方公務員共済組合に加入することになります。地方公務員共済組合には、以下のような種類があります。
- 公立学校共済組合
- 地方職員共済組合
- 警察共済組合
- 東京都職員共済組合
- 市町村職員共済組合
- 都市職員共済組合
公立学校の教職員になったら、公立学校共済組合に加入することになるんだね。
公立学校共済組合に加入すると、以下のような組合員証(健康保険証)が交付されます。
この組合員証は、公立学校共済組合の組合員であることを証明すると同時に、健康保険証としても使用します。
公立学校共済組合の3つの事業
公立学校共済組合は、3つの事業を行っています。それぞれ簡単に紹介します。詳しくは、別記事にしたいと思います。
短期給付事業(医療保険)
組合員や被扶養者が、病気やけがのため病院で診療を受けた時や、出産、死亡、休業や災害にあったときの給付を行っています。
請求手続きが不要な給付と、必要な給付があります。
短期給付事業のことを知らなくても、普段から利用していますよね。
長期給付事業(年金給付等)
組合員が加入している公的年金制度のうち、厚生年金保険給付と、年金払い退職給付を決定・支給しています。また、組合員やその遺族に年金や一時金を支給しています。
退職後に支払われる年金や、公務によって障害を負った時に支払われる給付などです。
福祉事業
福祉事業は、人間ドック、メンタルヘルス対策などの保健事業、貸付事業、病院・宿泊施設の運営を行っています。
この福祉事業を知っておくと、いろいろと得することがいっぱいあります!
掛金はどれくらい?
公立学校共済組合は、社会保険制度なので、当然掛金を支払っています。さて、どれくらい払っているのでしょうか。知っていますか?
掛金は毎月の給与から引かれているので、払っているという意識はあまりありません。掛金は、標準報酬月額に以下の表の掛金率を用いて算出されます。
短期掛金 | 42.10 |
厚生年金保険料 | 91.50 |
年金払い退職給付掛金 | 7.50 |
福祉事業掛金 | 1.41 |
標準報酬月額が26万円だと、以下の掛金が給与から天引きされます。
短期掛金 | 260,000×42.10/1,000=10,946(円) |
厚生年金保険料 | 260,000×91.50/1,000=23,790(円) |
年金払い退職給付掛金 | 260,000×7.50/1,000=1,950(円) |
福祉事業掛金 | 260,000×1.41/1,000=366(円) |
ムムッ、結構引かれているね…。給料明細にはっきり書いているのに、あまり見ていなかったよ。
最後に
掛金が給与から結構引かれていると感じるかもしれませんが、これこそが公務員が手厚い補償といわれる所以です。
働いていれば毎月給与から支払うのですから、公立学校共済組合の制度を知って、お得に利用することが大切です。
公立学校共済組合の3つの事業については、また別記事でまとめていきたいと思います。