教員の指導方針と田中角栄の名言② 「成長の正体」

前回に続き、今回も田中角栄の名言から、教師に生かせるであろう言葉を紹介していきます。

今回は、以下のような名言です。

失敗はイヤというほど
したほうがいい。
そうするとバカでないかぎり、
骨身に沁みる。
判断力、分別ができてくる。
これが成長の正体だ。

田中角栄 100の言葉 宝島社 より一部引用
目次

子どもたちの失敗を容認できないと?

自分のやり方、指導方針にこだわる先生ほど、子どもたちの失敗を容認できない傾向にあると思います。

私が出会ってきた先生の中にも、そういう先生はたくさんいました。

具体例を挙げると、口では子どもたちに「自主性に任せたい」と言いながら、つい口出ししてしまう先生がいました。

劇の練習で、「子どもたちに自主的に演技を考えさせたい」と言いながら、練習開始早々、「そうじゃないでしょ。振り付けはこうやってやるの!」と指導してしまう。最初はうまくできないのが当たり前なのに、待てない。

学級でレクリエーションを実施することに。内容は子どもたちに任せると言っておきながら、決められた時間内(わずか15分ほど)で案がまとまらなかったので、その後は教師が全部仕切って決めてしまった。

ぴーちょこ

他にもたくさんあります。とにかく、子どもたちができないとすぐに介入してしまいます。

放任主義よりはよいかもしれませんが、一度「子どもたちに任せる」と子どもたちに宣言した以上、ある程度待つことは大切です。

子どもたちがうまくできない、失敗したとわかった瞬間にすぐに教師が入ってしまっています。

子どもたちを成長させようと思ったら、失敗させること、うまくいかないことを経験させるのはとても大切なことだと思います。

教師主導だと、確かに楽な面はあるかもしれません。しかし、失敗しながらも子どもたちが自分たちで取り組んだことは、失敗も経験として子どもたちの成長につながります。もちろん、成功したことは言うまでもありません。

中学校での勤務経験がある先生ならわかると思いますが、なぜ学校祭が子どもたちを成長させるのか。それは、自主的に作ろうと行動するからですよね。

小学校で、自主的に何か取り組む経験をしてきた子どもたちは、中学校に進学してからその経験が生きてきます。

計画を立てること、グループで行動すること、準備物を用意すること、できないことを教師に頼むことなど、様々なことを覚えていきます。こうしたことは、経験させることで身に付いていくことです。

子どもたちに失敗させるのは確かに面倒くさいことかもしれません。修正する時間も必要になるのですから。しかし、学校でこそたくさん失敗する経験をさせたいものです。

自分自身を振り返ってみてください。大きな失敗が身に沁みて今に生きていることってありませんか?

成長のためにあえて失敗させる先生

ただ、私が出会った先生の中には、失敗させることも計画のうちで指導しているすごい先生がいました。

仮にK先生としましょう。このK先生のクラスの子どもたちは、良い意味でK先生のてのひらの上で動かされています。

学校行事で大繩集会が実施されることとなりました。K先生は6年生の担任です。(以下に紹介することは、大繩集会後に教えていただきました。)

K先生は、練習の最初に大繩集会に取り組む意義や子どもたちに期待することを話しました。そして、跳び方のコツや縄の回し手のポイントなどを教えます。

ぴーちょこ

何でも任せきりではなく、よい結果につながるためのポイントを指導していることが大切だと思いました。

その後は、リーダーに練習計画を立てさせました。リーダーは、いついつの休み時間に練習をしますとK先生に報告します。

その後、K先生は体育の授業では直接指導しますが、休み時間は子どもたちだけに練習をさせます。しかし、必ず職員室や教室、運動場の片隅からなど、子どもたちだけで練習している姿は遠くから見るのだそうです。

そして、以下のようなことで子どもたちがつまずくことを予想しています。

  • 大繩の練習に参加しない子が出てくること
  • 回数が伸び悩み、モチベーションが下がること
  • 苦手な子への対応で子どもたちが揉めること

K先生は、上記のような問題にぶつかって悩むことをあえて仕組んでいるだそうです。その理由はもちろん、子どもたちの成長のためです。

ただ、K先生が計画的であるのは、上記のようにきちんと子どもたちだけの練習を遠くから見ていることです。

クラスの様子を見ながら、さりげなく練習の様子を見に行ったり、リーダーに話を聞いたりするのだそうです。

K先生曰く、「子どもたちが悩むことを想定しているのだから、よいタイミングで教師が入るのは当たり前」なのだそうです。ついでに、「ほったらかして、問題が大きくなってから対応するのでは、好き勝手やらせているだけで指導とはいえない」とも言われました。

K先生のクラスから、なぜリーダーが育つのか、クラスがまとまるのか、この話を聞いてよくわかりました。

失敗の経験は、教師自身の成長にもつながる!

田中角栄の名言は、教師にも当てはまります。

私たち教師としての成長も、失敗の上に成り立っています。

周りにいるベテランの先生たちも、たくさんの失敗をしてきたうえで成り立っています。若い先生はぜひ話を聞いてみましょう。

笑える失敗から、肝を冷やすような失敗までいろんな経験をしてきていると思います。

私自身も笑えるような失敗はたくさんしてきています。

  • 研究授業が大失敗だった。
  • 保護者を思い切り怒らせてしまった。
  • 子どもへの指導を誤り、問題が大きくなってしまった。

失敗は教師を成長させます。子どもたちの失敗を容認すると同時に、自分の失敗も自分自身で認めてあげましょう。自分の成長のためだと思って。

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この記事を書いた人

元教員。
公立の小中学校で20年間勤務した経験を生かし、今をがんばる先生方を応援するサイトを作っていきます。

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