子どもたちと何かレクをしたい!という時、ちょっとしたすき間時間でできるレクを紹介します。
今回は、「悩み事相談室」というレクです。
とっても簡単なので、ぜひやってみてください。
このゲームの対象学年は、
小学校3年生以上
です。高学年ほど、盛り上がると思います。もちろん中学生にもOKです。
「悩み事相談室」の進め方とルール
「悩み事相談室」は、「悩み事」と「解決策」を考える2つのグループに分かれ、紙に書いた悩み事と解決策をランダムに組み合わせ、読み上げるゲームです。
非常にシンプルなゲームですが、奥が深いゲームで、とても盛り上がります。
それでは、ゲームの進め方です。
ゲームの進め方
① 同数の2つのグループに分ける。(座席のまん中で分けてやればよい)
② 片方を「悩み事」、もう片方を「解決策」を書くグループにする。
③ 紙を配る。
④ 黙って記入させる。
⑤ 記入出来たら、紙を折って中が見えないようにさせる。
⑥ 回収する。
⑦ 「悩み事」「解決策」からランダムに紙を選び、読み上げる。
実際にやってみると、以下のような感じになります。
- 足が速くなりたいです。どうしたらいいですか。
-
とにかくたくさん本を読めばいいよ。
- 最近、友達とけんかをしました。どうしたら仲直りができますか。
-
腕立て伏せをしよう!
悩み事に対して、めちゃくちゃな解決策が読み上げられるので、教室中が爆笑の渦に包まれますよ。
ゲームのルール
「悩み事相談室」のルールです。これは、私が実際にやってきたときに決めていたルールです。
後で紹介する「ゲームを楽しくするためのポイント」とは違い、子どもたちに約束させるルールです。
① 誰かが傷つくことを書いてはいけない。
これは、ゲームを始める前に徹底的に教えます。私は、「このルールを守らなかった子がいたら、二度とこのゲームはしません。」と宣言します。
「誰かが傷つくことを書いてはいけない」というルールを決めておかないと、以下のようなことが起きます。
- ぴーちょこくんが好きなんです。どうしたらいいですか。
-
牛乳を一気飲みすればいいよ。
- テストで100点をとりたいです。どうしたらいいですか。
-
ぴーちょこくんを殴れば、その悩みは解決するよ。
いかがですか?ちょっとした悪ふざけのつもりで書いたとしても、名前を挙げられた子は傷つくかもしれません。また、周りで嫌な気分になる子がいるかもしれません。
ただ、「誰かが傷つくことを書いてはいけない」では、3年生や4年生の子にうまく伝わらないかもしれません。その場合、「誰かの名前を書いてはいけない」と言い換えてもよいでしょう。
このルールを決めておかないと、絶対に悪ふざけで友達をネタにする子が出てきます。
なんだか窮屈なルールに感じるかもしれませんが、このルールを決めておくことで、子どもたちの人権意識を高めることにつながります。
② 下品なことを書いてはいけない。
下品なことを書くのを認めてしまうとエスカレートしやすいので、これもダメにします。
初めは、「うんちを踏んづけてしまいました。どうしたらいいですか。」が、「うんちが食べたくて仕方がありません。どうしたらいいですか。」というように、変な方向へ行ってしまいます。
一部の男子が喜び、女子が嫌がるのが目に浮かびますよね。
「悩み事相談室」は、「悩み事」と「解決策」の意外な組み合わせを楽しむゲームです。
この2つのルールを守らせれば、きっと楽しい学級レクの時間になりますよ。
ゲームを楽しくするためのポイント
次は、ゲームを楽しくするためのポイントです。
教師から伝えてもいいし、子どもたちに気づかせてもいいですよ。
文は一文で短く
悩み事も解決策も、一文で短く書いた方が盛り上がります。解決策で例を挙げてみましょう。
短い方がいい理由。それは、笑うタイミングを作りやすいからです。
実際にやってみればわかりますが、文が長く、しかもいくつもあると、子どもたちは笑うタイミングがわかりません。
最初にワッと笑ってから、何となくクスクス、…え?いつまで続くの?という感じになります。
短い方が、確実に盛り上がります。
お笑いのツッコミが、短くスパンッと来るのと同じです。
誰もがわかることを書く
誰もがわかることを書くのも、ゲームを盛り上げるためには大切なポイントです。
私自身何度も経験しましたが、一部の子にしかわからないマニアックなことを書いて、一部の子しか笑えないことがあります。
例えば、以下のようなことです。
- 明日、晴れてほしいです。どうしたらいいですか。
-
サンライズ瀬戸に乗って、旅行をするといいよ。
サンライズ瀬戸とは、寝台特急のことです。鉄道が好きな子はわかりますが、わからない子は戸惑います。
誰もがわかる単純な内容の方が、クラス全体が爆笑して盛り上がります。
書いた内容を言わない
書いた内容を言ってしまう子、絶対にいます(笑)。
しかし、読み上げる前に、「わたし、こんなこと書いたんだよ」とばらしてしまったら、楽しみは半減してしまいます。
また、読み上げて盛り上がった時に、「あれ、わたしが書いたやつだよ」と言っても何となくしらけます。
書いたことを誰にも言わない、誰が書いたかわからない意外性が、このゲームをおもしろくするのです。
読み上げが、「悩み事相談室」の命!
このゲームの盛り上げる最大のポイントは、読み上げです。「悩み事相談室」の命です。
そのため、読み上げは教師がしましょう。
盛り上げるための間のとり方、抑揚の付け方が教師の見せ場です。
一度、子どもたちが読み上げたいと言ったのでやらせたことがあります。結果は…盛り上げることができず、「やっぱり先生が読んで」となりました。
最後に
「悩み事相談室」は本当に楽しく盛り上がるゲームなので、私は毎年行っていました。
子どもたちは慣れてくると、面白い悩み事や解決策を考えるようになります。以下、実際に子どもたちが考えたことを紹介して、この記事を終わります。(組み合わせは適当です)
- 先ほどの悩み事への答えに納得できません。どうしたら納得できますか。
-
また明日聞いて。
- 悩み事がないのが悩みです。どうしたら悩み事ができますか。
-
自分で考えなさい。
- 空を飛びたいのですが、冗談ではなく真剣に答えてください。
-
私も今、それについて考えているの。