教員を辞めると決めてから退職まで 5つの流れ

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教員を辞めると決めてから退職するまでにどんなことをするのか。 私の場合をご紹介しますので、退職を考えている人は参考にしてください。

辞めたいという理由は、人それぞれだと思います。

  • 労働環境がブラックすぎて、続けられない。
  • モンスターペアレントに悩まされて、精神的に参ってしまった。
  • 自分は教員に向いていないと思う。
  • 職場の人間関係に疲れた。
  • 上司のパワハラに耐えられない。
  • 教員以外の新しい仕事をしてみたい。

でも、実際にどのように行動してよいかわからず、悶々とした気持ちのまま働いている先生がいるのではないでしょうか。

そんな先生方の参考になればと、私が教員を辞めるまでの体験を紹介します。

大切なことは、人生が豊かになることです。そのためにたとえ「やめてやる!」という場合でも、できるだけ円満退職になるようにしましょう。

目次

家族や信頼できる友人などに、教員をやめる決意を伝える

退職する決意が固まっても、まずは家族や信頼できる友人などに退職する決意を伝えましょう。

同居している家族がいれば、すでにあなたの気持ちは伝わっていると思いますが、改めて退職することをはっきり宣言しましょう。

私も妻に「教員を辞めると決めた。もう迷わない。」とはっきり宣言しました。

なぜ、こんなことをしたかというと、教員を辞めようかどうか迷っている自分にケジメをつけるためです。この決意を妻に伝えるまで、自分の口癖は以下の繰り返しでした。

よし、もう教員を辞めて新しい仕事を探すぞ

もう1年だけ続けてみた方がいいかな。

この口癖を何か月も続けていました。

しかし、どっちつかずの気持ちのままズルズルいくのは良くないと思い、まずは妻に宣言しました。その後、両親に伝えました。

でも、教員を辞めることをまだ誰にも相談していない人、どうしても教員を辞める決意が固まらない人は、一人で決めてしまわないように、家族や友人などに相談しましょう。

辞めると自分の中で決意していても、人に相談すると考え方が変わるかもしれません。

辞めることのメリット、デメリットを自分の今後の人生を見据えながら考えてください。

あなたの年齢や家族構成によって、退職してよいのかよく考えなければならないと思います。

20代前半で未婚の人と、40代既婚者で扶養家族がいる人とでは、大きく違います。

もし、教員を辞めた人が身近にいるなら、その人に辞めた後の生活について聞いてみるとよいと思います。自分では予想もしない話が聞けるかもしれません。  

教師を辞めたいと思っていることが周りに理解されれば、その後の生活、転職などについて計画しやすくなります。

そして、きちんと退職の決意が固まったら、改めて家族や信頼できる人に報告しましょう。

校長に退職することを伝える

ぴーちょこ

なんかのドラマみたいに、「退職届」を突き付けることはしてないよ。

退職することを伝える時期は?


  教員を辞めると決めたら、直接の上司である校長先生に伝えましょう。伝える時期としては、

・ 人事調査が始まる時期に伝える(10~11月頃)  

・ 退職の気持ちが固まっていれば、できるだけ早めに伝えておく  

・ 1月以降に辞めたくなったら、できるだけ早めに伝える。

人事に関する希望調査は、10~11月頃から始まる地域が多いと思います。私の地区では、人事に関する調査用紙が校長先生から配られるので、最終的にはそこに退職する旨を記入しました。

しかし、私の場合、実際には9月頃に退職を考えていることを直接口頭で伝えています。  

退職するにあたって、校長先生には何度も個別に相談にのってもらいました。退職以外の道や、退職してからのことなど、いろいろと教えていただけました。  

相談しにくい校長であれば仕方ないですが、相談しやすい校長であれば、人事調査が始まる前に相談するのがよいと思います。  

年を明けると人事についてどんどん決まってくるので、人事調査以降、具体的には1月以降にどうしても辞めたいと思った人は、できるだけ早めに校長に伝えた方がよいと思います。  

3月になって急に退職の意向を伝えた先生がいました。当然、次年度の人事は決定しているので大パニックです。  

円満退職できるように、辞めることが決定しているなら早めに伝えましょう。

もし、3月の年度末ではなく、それより早く退職したい場合は、とにかく早めに校長先生に伝えましょう。

退職する理由をどう伝えたらよいの?

これはもう、「思っていることを正直に話した方がよい」と思います。特に、精神的に追い込まれて教員を辞めたいと思っている人は、きちんとその気持ちを話すべきだと思います。

「やりたい仕事があるから」なんて、いかにも前向きな退職のようなことを言おうと思っても、多分本当の理由はバレます。だから、はっきりと気持ちを伝えればよいと思います。

ぴーちょこも、「家族との時間を作りたいこと」「体がついていかないこと」をはっきり伝えました。多分、いろんな不平や不満も伝えたと思います。

でも、それでいいのです。思っていることを隠して退職しても、きっとスッキリしないと思いますよ。

校長先生と話をしたくない場合は?

校長先生と直接話をしたくないような状況であっても、社会人としてきちんと自分から伝えるべきだとは思います。

しかし、精神的にダメになっている場合、校長先生に退職のことを話そうと思っても、きっとうまく伝えられないと思います。ましてや、教員を辞めたい理由が、校長によるパワハラだった場合、どうしようもありません…。

そうした場合、どうしたらよいか、以下の方法が考えられます。

手紙を書いて渡す

もし、口頭で伝えることが難しそうであれば、手紙にして渡してもよいと思います。とにかく、校長先生にしっかりと自分の気持ちを伝えましょう。

苦手な校長先生であっても、手紙なら自分の思いをきちんと伝えられると思います。

教頭先生に話す

校長先生はダメでも、教頭先生なら話せるという場合は、まず教頭先生に伝えるとよいと思います。教頭先生に仲介役を担ってもらいましょう。ただし、教頭先生が校長先生にベッタリな人だと、逆に自分の立場がもっと悪くなるかもしれないので、よく吟味してください。

同僚の先生に付き添ってもらう

「大人のくせに、付き添ってもらって!」なんて思う思いやりのないひどい校長がいるかもしれません。付き添ってもらう先生には迷惑をかけますが、付き添ってもらわないといけないくらい、精神的に病んでいることをアピールしてください。

付き添ってもらう先生には、事前にどのように校長先生に退職することを話すか、打ち合わせをしておく必要があります。

退職代行サービスを利用する

どうしても校長先生と関わりたくない場合、(休職していて、学校へ行くこともできない先生も含めて)、退職代行サービスを利用する方法があります。

校長先生と話す、学校へ行くこと自体が極度のストレスとなる場合、退職代行サービスはとてもありがたい存在です。

ただ、第三者である退職代行サービスに入ってもらうことは、円満退職できなくなる可能性もあることを覚えておいてください。

退職に関する手続きをする

退職することが決定すれば、退職に向けての様々な手続きをすることとなります。

退職に関わる書類を作成する

退職するにあたって、いくつかの書類を作成することになります。これらについては、事務職員が書類を準備してくれるので、わからないところは聞きながら記入しましょう。  

退職金に関する書類もあります。どれくらいの金額が出るかは、直接事務の方に聞いてみましょう。私もどうしても気になって、早い段階で退職金がいくら出るか調べてもらいました(笑)。

退職すると切れる制度を確認しておく

教員を辞めることで、これまで利用してきた制度が切れるものがあります。それらを確認しておきましょう。後日、自分で手続きが必要なものも出てきます。

いくつか例を挙げます。

  • 教職員共済の商品(私は総合共済に加入していたので、退職見舞金が支払われました)
  • 教職員グループ保険
  • 組合員証の返却
  • 退職互助会(加入している先生)

年度末が近づくと、退職に関するセミナーが行われると思います。参加者の多くは定年退職者ですが、普通退職者もそこに参加することになると思います。年金について等、お金の話が中心になります。必ず参加しましょう。

次の職のことを考える

実際に次の仕事が見つかっていれば、以下のメリットがあります。  

・ 保険の切り替えがスムーズにできる。  

・ 職歴に空白期間ができない。  

・ 収入が途切れる心配をしなくてよい。  

ただし、実際は教員をやりながら転職活動は難しいです。というか、自分には無理でした。多忙すぎて、そんなことをしている暇はありませんでした。  

そこで転職サイトを複数登録しました。登録するだけでも、何となく安心感を得られます。送られてくる求人情報を見て、自分にできそうなものは何か考えるだけでも気分が違います。  

教員を辞めると決める前に転職サイトに登録して、教員の仕事と求人に出てくる仕事を比較するのもよいかと思います。

私のように、次の仕事を見つける前に退職してしまうのは、無鉄砲だと思われるかもしれません。次の職が決まってから退職を迎えられる方が、安心して退職を迎えられると思います。

ただ、教員の仕事に疲れてしまった人は、退職してから、しばしの休養をとることも大切だと思います。このあたりは、あなた自身の状況によるところですが、とにかく次の仕事のことを自分のペースで考えていってください。

引き継ぎ資料を作成する

立つ鳥跡を濁さず。ここをしっかりやっていくと気持ちよく退職できます。担当していた校務分掌について、きちんと引き継ぎ資料を作りましょう。  

私は教務主任だったので、次年度分の年間計画や行事など、できるだけ多くのことを企画して次の教務主任へ引き継ぎました。    

まとめ

退職の手続き自体は、煩雑なものではありません。校長に退職の意向を伝えれば、あとは時期が来たら事務の方から書類をいただけるので、それに記入するだけです。  

大切なことは、退職を決定するまでの相談です。退職を校長に申し入れてしまえば、驚くほど気持ちが楽になります。ただ、繰り返しますが、退職してよいかどうかはよく考えてください。  

円満退職して、次のスタートへつなげてください。素敵な人生になりますように。

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この記事を書いた人

元教員。
公立の小中学校で20年間勤務した経験を生かし、今をがんばる先生方を応援するサイトを作っていきます。

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