教員の指導方針と田中角栄の名言① 「手柄と責任」

最近、ある本を読みました。それは、「田中角栄 100の言葉」という本です。

2015年に発行されているので、新しいものではないのですが、リサイクルショップで目を引いたので購入しました。

本の帯には、「やれ!責任はワシが取る!」と書いてありました。

ぴーちょこ

責任逃れで、教頭に任せて後ろに隠れる校長に読ませてやりたい!

みなさんご存知の通り、田中角栄は政治家なので、政治家が言う名言と言うことになります。しかし、中には教員にも通じる名言があります。

今回は、その中の一つをご紹介します。

手柄はすべて連中に与えてやればいい。

ドロは当方がかぶる。

名指しで批判はするな。

叱るときはサシのときにしろ。

ほめるときは大勢の前でほめてやれ。

田中角栄 100の言葉 角栄の言葉④「手柄と責任」より

大人の心をつかむのも、子どもの心をつかむのも同じだなあと感じさせる名言です。人心掌握術に長けていたと言われる田中角栄らしい言葉だと感じます。

それでは、教員の指導方針にどう生かせるか、私の考えで述べていきます。

目次

手柄はすべて連中に与えてやればいい。ドロは当方がかぶる。

小学校の教員の中には、学級王国を作りたがる先生がいます。

学習発表会や授業参観など、同学年の他のクラスを差し置いて、自分のクラスだけ良く見せようとする露骨な先生もいます。

そういった自分のクラスを目立たせたい先生は、自分のクラスの子どもたちが活躍したことを、自分の手柄のように振る舞うことがよくあります。

逆に、クラスの子どもたちがうまくやれなかったときは、「子どもたちが私の思い通りにできなかった」と責任を子どものせいにします。

カッコ悪い!こんな先生にはなりたくないですよね。

例えば、学習発表会で学習してきたことを劇にして発表するとしましょう。そして、劇の台本は教師が作ったとしましょう。

劇が成功した時、どちらの言い方がよいか明らかですよね。

(子どもたちに対して)
みんなよく頑張ったね。一人一人が頑張ったから大成功したんだよ!

(同僚に対して)
子どもたちがよく動いてくれました。子どもたちのおかげで上手くできました。

(子どもたちに対して)
みんなよく頑張ったね。先生の言うとおりにしてたから成功したんだよ。

(同僚に対して)
うちの子どもたちでもできるような台本作りは大変でしたよ。

逆に劇があまりうまくいかなかったときは、教師がドロをかぶる必要があります。二つの言い方を見てみましょう。

(子どもたちに対して)
みんなはよく頑張ったよ。ちょっと先生の台本がよくないところがあったけど、みんなは全力でできていたよ。
(あまり教師の失敗を前面に出しても子どもが落ち込むので、あくまでも子どもの努力を認めることに主眼を置く)

(同僚に対して)
台本作りって難しいですね。私の見込みが甘かったです。次につなげたいです。

(子どもたちに対して)
どうしてうまくいかなかったか、一人一人考えなさい。それが今後に生きます。
(励ましているようで、自分の非を認めない。)

(同僚に対して)
やっぱりうちの子たちに劇をやらせるのは難しかったですね。

文章にしていると、悪い例のような先生って本当にいるの?と思うかもしれませんが、確実に一定数います。きっとこの記事をご覧になりながら、うなずいている先生がいると思っています。

まとめ

うまくいったことは、子どもの手柄として褒める。失敗したことは、潔く担任である自分が責任をとる。

ぴーちょこ

中学校で学級経営が上手な先生は、子どもに任せながら最後の責任は担任がとる姿勢が生徒に伝わっているので、生徒がのびのびと活動しています。

名指しで批判はするな。叱るときはサシのときにしろ。

子どもたちを指導しなければならない時があります。

しかし、大勢の前で名指しで叱ったらどうなるでしょう。叱られた子は叱られたことよりも、大勢の前で恥をかいたことが心に残るかもしれません。周りの子どもたちは、「あの子は先生に叱られたダメな子」と認識してしまうかもしれません。

教師の仕事は教育なのですから、子どもたちが良くないことをした場合、その良くない行為について指導する必要があります。

そのために、全体では「何が良くないのか」という行為を指導します。そして良くない行動をした子には、個別に指導をします。

ぴーちょこ

生徒指導の基本ですけど、つい感情的にみんなの前で叱ることってありますよね。反省…。

他の子どもたちにわからせるために、みんなの前で名指しで叱る先生がいます。いわゆる「吊るし上げ」ですが、こういった指導をする先生は、保護者からの苦情が多いです。

まとめ

叱るときは個別に叱る。子どもたちの前で、名指しで叱ってはいけない。

ほめるときは大勢の前でほめてやれ

褒めるときは叱るときの逆だと覚えておくといいですね。

誰だって褒められると気持ちがいいものです。大勢の前で褒められれば、褒められた子の自己肯定感は高まります。

ぴーちょこ

なぜ表彰は大勢の前で行われるのか、考えるとわかりますね。

4月、学級開きの時、昨年度はあまり褒められることがなかった子をいきなり褒めてあげると、その子は「今年の先生はちょっと違うかも。がんばってみよう。」と思います。逆に褒められることが多い子は、「え?あの子が褒められた。うかうかしていられない。」と思うようになります。

褒めるのが上手な先生は、褒め方も上手ですが、褒めるべき子を選ぶのも上手です。そして、みんなの前で褒めることで学級の雰囲気をよくしていきます。

ただし、思春期の子の中には、みんなの前で褒められるのを嫌がる子もいます。そういう子には、個別に声をかけてあげましょう。褒められるのが嫌なわけではありません。

まとめ

褒めるときは大勢の前で褒める。いつも同じ子ばかりではなく、褒めるべき子を選ぶのも教師の力量。

まとめ

ここまでまとめてきましたが、「当たり前のことじゃん」と感じるかもしれません。私自身、文章にまとめてきて、生徒指導の基本だなと感じました。

しかし、同時に「当たり前のことを再確認するのも大事だな」とも思いました。

もちろん、きっかけとなったのは本を読んだからです。

教師は忙しくて、なかなか読書の機会をとることはできませんが、時間を見つけて本を読みたいものですね。教育書となると、仕事の延長と感じられて読む気が失せるときもあります。そういう時は、ちょっと違うジャンルの本を読んでみるのがよいと思います。

今回紹介した「田中角栄 100の名言」は、100の名言と簡単な解説が見開きでまとめられているので読みやすいです。その気になれば30分もあれば読めるのでおススメです。

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この記事を書いた人

元教員。
公立の小中学校で20年間勤務した経験を生かし、今をがんばる先生方を応援するサイトを作っていきます。

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