元教員のぴーちょこです。今回は、「こんな教師はダメだ!有害教師の実話紹介2例」ということで、現場をダメにしてしまう教師について、私の経験をもとに紹介します。
「有害教師」という過激な言葉を使っていますが、ここでは、「関わる子どもや保護者のみならず、学校の職員や教育委員会に至るまで、かかわる全ての人に害を与える教師」ということにしています。ざっくりしていますが、まあ簡単に言うと「早く教師を辞めてください」と誰もが思う人です。不適格教員というやつです。
ここで紹介するのは、本当に常識を疑う行動をした先生の例です。私の経験だけでもいろんな人がいるのですから、全国には本当にたくさんのトンデモ話があると思います。それこそ、学校全体の信頼を失墜させ、他の先生方が通常通り仕事ができないということもあるでしょう。
ぜひ、「いるいる、こんな人!」と共感していただき、明日への活力にしてください(涙)。本当に私も、気が狂いそうでした…。
とりあえず…公立学校の教員はクビなりません。(もちろん犯罪はダメですが…)。ということは、有害教師が自主的に退職しない限り、定年までどこかの学校がその人たちのお守りをすることになります。
もし仮に20代であれば、定年まで30年以上教育界に居座ることになります。これは本当にやばいことです。本人は、もちろん辞める気はさらさらありません。
実例1 ~とにかく自己中なA先生~
A先生のスペック
・小学校教諭
・50代の女性(出会った当時)
・自己中心的でヒステリック
・威圧感〇
・必殺技…自己保身
A先生は、時々見かけるヒステリック系のおばちゃん先生です。子どもに対してもヒステリックに怒り、威圧的な態度で接するので、子どもたちは静かになります。パッと見た目はきちんと学級経営ができているように見えます。しかし、この先生、とにかく自己中心的で、周りは振り回されっぱなしでした。ご主人が校長ということもあり、管理職が遠慮して言えないという事情も自己中な行動に拍車をかけました。
お気に入りの子は自分、手がかかる子はよそへ。
当時勤務していた小学校には、縦割り班活動がありました。縦割り班活動とは、1~6年生の混合グループを作って、さまざまな遊びや行事を行う異学年交流です。
1クラスを複数のグループに分け、それらを組み合わせて縦割り班を作ります。担任は縦割り班の1つを受け持つのですが、だれをどこの班に入れるかは担任が決めます。
当時6年生の担任だったA先生は、自分のお気に入りの子を自分の班にに入れ、手がかかる子は他の先生が担当する班に入れました。
当時、私は3年生の担任でしたが、A先生のクラスから一番手がかかるであろう子(教師に対して反抗的で、気に入らないと暴力的になる児童)が私の担当する班に入れられていました。当時の私は職場で一番若い下っ端でした。
縦割り班なので、6年生に活躍してもらわなければいけません。しかし、当時の未熟な私には、その子の扱いに困ることが多々ありました。
「A先生のクラスの子の対応が大変なんですが。」と言ったら、「若い奴は、大変な思いをせなあかん!」「あんたの成長のためだ。」とかもっともらしいことを言います。しかし、A先生の縦割り班にいる子は、全員リーダー格の子です。誰が見てもおかしいとわかる分け方でした。
普通、クラスで一番手がかかる子は、担任が責任をもって受け持ちません?
人には言うが、自分はやらない
校内で行われる研究授業では、とにかく持論をまくしたてます。当然、授業者に対しては批判的なことばかり言います。
「授業の導入部分がなんたら」「この教科の本質はなんたら」など、口先だけは上手です。ここだけ見たら、ベテランの経験を語っているように見えます。まあ、確かに年数という経験だけは確実に積んでいますからね。
しかし、いろいろ語るA先生ですが、だからといって自分の授業を見せようとはしません。
あなたの周りに、授業が上手と言われる先生は、積極的に授業を公開しませんか?少なくとも、授業を見せてくださいと言えば、気軽にOKを出してくれませんか?
それなのに、このA先生は頑なに拒否します。当然、ベテランなのに授業が上手という噂はなく、「授業を見たい」は禁句という有様でした。
さて、こんなA先生。同じ学年を一緒に組む人にとっては最悪です。このA先生、当然学年主任を任されるのですが、口先ばっかりの学年主任ですから、一緒に組んだ人に次々と学年の仕事を押し付けます。しかし、仕事を押し付ける割には、口出しやダメ出しをするので、お伺いを立てるということが必須テクニックになります…。
一緒に組んだ先生で、途中でノイローゼ気味になってしまった先生がいます。その先生は、A先生と組んだその年で異動希望を出して、学校を変わっていきました。
得意技は、自己保身
A先生のクラスの子(6年生)と私のクラスの子(3年生)がトラブったときの話です。休み時間、私のクラスの子とA先生のクラスの子がけんかになり、A先生のクラスの子が私のクラスの子を叩いてけがをさせたというトラブルです。
双方に話を聞くと、きっかけは、私のクラスの子がA先生のクラスの子をからかったことでした。そのため、私のクラスの子には上級生をからかってはいけないこと、A先生のクラスの子には、腹が立ったからと言って暴力にうったえてはいけないことを指導しました。ここまでは、セオリー通りですよね。
さて、問題はけがをさせてしまったことです。大したけがではなかったのですが、けがをしている以上保護者に連絡する必要があります。
通常、こうした場合、対応について担任間で相談するのが常識です。必要があれば、生徒指導担当の先生や教頭にも相談して、どちらの保護者から連絡するのか、何を話すのかなど、話がブレないように事前に打ち合わせておきます。
しかし、このA先生は私と相談することもなく、夕方になると自分のクラスの子の保護者に電話していました。そこで耳を疑うA先生の言葉が聞こえてきました。
「まあ、ぴーちょこ(私のこと)はまだ経験が浅く未熟ですから、目が行き届かなかったようで。ええ、私もきちんと見ておくようには言ってあったのですが…。本当にすみません。私からもきちんと言っておきますので。」
「おたくの〇〇くん(A先生のクラスの子)は普段からいい子なんですよ。でも、ぴーちょこのクラスの子が〇〇くんを刺激してしまったみたいで。6年生への接し方についてきちんとクラス全体に指導するよう、ぴーちょこにはしっかり言っておきました。本当に申し訳ありませんでした。」
一見、きちんと保護者に謝罪しているようですが…
コラコラ!休み時間にA先生のクラスの子が起こしたトラブルは、私の責任ですかい?あなたが担任でしょ!見ていなかった私の責任ですかい?あんたも私もその場にいなかったでしょう!6年生が手を出したのは、私が3年生の子に上級生への接し方を指導していなかったからですか?
子どもはトラブルを起こすものです。冷静に判断し、どちらの子にとっても成長につながるように指導するのが、学校という教育の場がやることです。
勝手に自己保身に走ってから、「あんたも連絡しておきなさいよ。」ですって…。
ムカーッ!
とりあえずA先生のまとめ
他にもこんなことがありました。
年度末反省会で、会場の居酒屋の場所がわからないからとブチ切れ、幹事にケータイで「場所がわからん、帰る!」と言う。ケータイで連絡するなら、場所を聞けよ…。
音楽室で、合奏の練習をしていたら「うるさい!」と怒鳴りに来る。じゃあどこでやればいいんですか?
給食後、用事があったので昼休みの時間にA先生のクラスに行ったら、教卓で昼寝をしていた。
夏休みは出勤と同時に教室へ移動。何をしているかと言えば、寝ている!起きているときは読書!ペンキ塗りや除草作業などの職員作業がある日は年休で来ない。
このA先生は、自己中心的な性格で、とにかく周りを引っかき回しました。威圧的な態度なので、周りの人は何も言えません。ご主人が校長ということもあり、管理職さえも本音が言えないということで、まさに我が物顔でした。本当に迷惑な人でした…。
実例2 ~「精神的にダメになった」を盾に休みまくるB先生~
B先生のスペック
・小学校教諭
・50代の男性(当時)
・「精神的にダメになった」を理由に病気休暇を取りまくる
・働く意欲は皆無
・若い女性が好き
皮肉を込めてまとめていきます。B先生はレアキャラです。なぜなら、いないことが多いからです。
いつ休むか分からない
私がこの先生を知ったときには、すでに「いつ休むか分からない先生」でした。精神的にダメになったということで病気休暇を取り、何か月か休んだら復職。しばらく働くのですが、また病気休暇で何か月も休むということを繰り返していた先生です。
通常に働いている期間もまちまちで、いつ休むか分からないという先生なので、学校としては爆弾を抱えているようなものです。病気休暇でないときでも、年休を使って急に休むことも多く、この日は出勤しているという確証がもてない先生でした。
そのため、この先生の学校での立場は、
- 担任ではなく、少人数指導担当か専科教員
- 校務分掌はほとんどない
- 精神的にダメになったと言われるのが怖くて、職場の人が気を遣う
簡単に言えば、この先生がいなくても学校が運営できるような状態になっています。
公立学校教員は公務員ですから、給料は年功序列で上がっていきます。このB先生は50代なので、私ぴーちょこよりはるかにたくさん給料をもらっていました。仕事はほとんどしていないのに…。
当然、周りは不安に思うのですが、何かあると「精神的にダメになったから」といって休みます。その原因を自分のせいにされてはたまったものではないので、周りの先生はあきらめています。もはや悟りを開いたといってよいでしょう。上手に関わっているような関わらないような微妙な関係を築いています。
ぴーちょこも2年目に精神的にダメになったので、休みをとることを否定はしません。
でも、この先生は、「精神的にダメになった」を盾に、都合が悪くなると休みます。周りから見ていて、とても精神的にダメになったようには見えません。もちろん心の中が見えるわけではありませんが、明らかに楽をする方法として休んでいるとしか思えません。
B先生の生き方は、公務員としての究極の生き方ですよ。もちろん皮肉ですけどね(怒)。
福利厚生の整った公務員の甘い汁を吸っているB先生。クビにもならず、休み中も収入はなくならず、仕事も周りの先生に比べればはるかに少なく、でも給料は年の分だけたくさんもらえる。
うらやましいぜ!その生き方と、その生き方でも気にしないメンタル!
若い女性の先生が大好き
このB先生。困ったことに、若い女性の先生が大好きです。え?男の人はみんなそう?問題はそこではなく、
自分はすぐ休むくせに、若い女性の先生を誘う
ことです。具体的に、若い女性の先生にどんな誘いをするのかというと、
- 「初任者研修の会場まで送っていってあげるよ」と言う。
- 「出張の後、迎えにいくから、その後食事はどう」と誘う。
- 研究授業の学習指導案を一緒に考えてあげるよと声をかける。
別に誘うこと自体、悪いことではないです。これが、若者の先生同士だったらそっと見守ってあげたい気持ちと、冷やかしたい気持ちと・・・まあ、応援しますよ。でもB先生は、既婚者の50代で、仕事もろくにやらない休みがちな先生ですよ。これで、変な関係に発展していったら、仕事しない先生に浮気のおまけつきですよ。
この人もしかして?転任してくる教員をチェック!
ヤバい先生というのは、ある程度地域の教員ネットワークで知られているので、3月末になると「噂のヤバい人が来るらしい!」なんていう情報が入ることがあります。
私の経験上、以下の人はちょっとヤバい先生かもしれません。
・2年や3年などの短期間で勤務校が変わっている。
→ 迷惑だからとたらい回しにされている可能性あり。
・同じ学校から2人同時に変わってくる。
→ 乱暴な言い方ですが、2人で1人とカウントされている。ちょっとヤバめの人が2人か、かなりヤバい先生にできる先生をつけて1人としてカウントしている、ということがありました。
人事については、地域で大きく違うと思うので、参考程度で考えてください。
有害教師への接し方
はっきり言って、まともに接していればストレス以外の何物でもありません。今回はA先生、B先生の2人をご紹介しましたが、当然他にも「ん?」と首をかしげたくなる有害教師に接してきました。
こういう先生にどう接していけばよいのか。自分の場合は、
「その先生の分まで自分が仕事をやり、できるだけかかわりをもたない」
という方法でした。こんな先生でもクビにならないし、どこかへ左遷されるわけでもないので、「触らぬ神に祟りなし」です。表面上、大人の付き合いをしながら「私がやっておきますから」「終わりました」だけのコミュニケーションで済むようにしていました。
きっと、私のように受け流す対応をしている人は多いと思います。ただ、こうした対応をしている先生にばかり負担がいってしまいます。まじめに頑張る先生が馬鹿を見ているようで、ちょっと悲しくなります。
ただ、嫌で嫌で仕方ないなら、校長や教頭などの管理職にハッキリ言いましょう。そうすることで、同学年を担当することは回避できるかもしれませんし、校務分掌でも同じにされないかもしれません。もちろん、他の先生も同じ訴えをしている可能性が高いと思いますが…。
最後に
教員のなり手が不足している中、こうした有害教師、いわゆる不適格教員が辞めないのであれば、学校現場の労働環境は一向に良くならないと思っています。
公立学校の大きな課題の一つではないでしょうか。まじめに仕事をしている先生がきちんと評価されて、そうでない先生はクビにできる、思い切り減給できるなどの制度も必要かと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。