地域の力を活用しよう ~子どもの意欲を高めるために~

教室で毎日授業をしていると、どうしてもマンネリ化してしまいます。教科書の内容を教えることはとても大切ですが、単調な毎日になりがちではないですか?

そういう場合は、子どもの意欲を高めるために、ぜひ地域の力を借りることをおススメします。

授業で活用してもよし、学年行事で活用してもよし、学校行事で活用してもよしです。

公立学校ですので、基本的にお金は出せません。交通費や手土産程度なら、教頭先生にお願いすれば工面してもらえるかもしれませんが、基本的にお金がかからない方法を紹介します。

しかし、連絡して断られたらどうしよう、段取りが心配だなあと不安になる先生。大丈夫です!

この記事では、できるだけ気軽に利用できるところを紹介していきます。

ぴーちょこ

一度依頼すれば関係ができるので、次回からさらに頼みやすくなりますよ。

多くの学校ですでに行われていることがたくさんあります。例えば、

・生活科で、地域のお年寄りを招いて、昔の遊びを教えてもらう。
・社会科の学習で、消防署に見学へ行く。

といった活動です。これらはきっと毎年行われていると思います。

こうしたもの以外に、私が実際にやってきたことや聞いたことなどを紹介します。

ただ、地域の力を借りるといっても、地域差もありますから、当然できる、できないはあります。実情に合わせて検討してください。

目次

公共の力を借りる

警察

いろいろな学習で協力をお願いできます。しかし、人気のため、日程調整が難しいものもあります。以下のような場面での依頼が考えられます。

防犯教室

詳細は関連記事をご覧ください。
下記の関連記事には、警察以外に防犯教室を依頼できるところを紹介しています。

交通安全教室

交通安全教室をすでに実施している学校もたくさんあるでしょう。運動場に模擬道路を作り、自転車の乗り方や歩行の仕方を教えてもらいます。

中学生でも、安全な自転車の乗り方、夜間の自転車運転など、有意義な話が聞けると思います。

サイバー犯罪防止講座

都道府県によっては、警察がサイバー犯罪防止講座のような、ネット関連の教室を実施しています。

ネットの使い方、スマホの使い方などの安全な使い方については、3大キャリアやその他の団体も実施しています。

警察に依頼するのであれば、やはり実際の事件やネット犯罪の傾向など、警察の立場からの説明を中心にお願いするとよいと思います。

ぴーちょこ

所轄の事件など、より身近に起こったことを話してもらえるといいですね。

例として、愛知県のサイバー犯罪防止講座はコチラ

消防署

消防署の方を講師として招いた場合、緊急出動で一部の講師が出動してしまう場合があります。しかし、緊急出動の場面が見られれば、それはそれで子どもたちの学習になります。

消防訓練

火災に関する体験学習が主な内容になります。近くの消防署に相談してみましょう。いろいろな体験ができるかもしれません。私が勤務した学校では、

  • 煙の中を避難する体験
  • 水消火器を使った消火器訓練
  • 消火ホースの使用体験

といった体験をすることができました。

防災マップ作り

学校独自で、校区内の防災マップを作る学習をする際、消防署の力を借りる学習が考えられます。

校区内の危険個所を教えてもらう、実際に作った防災マップを見てもらって意見をもらうなどです。消火栓や防火水槽などの施設について教えてもらうのも良いと思います。

救急救命

中学生向きの指導内容です。心臓マッサージやAEDの使い方を学ぶと同時に、救命活動に率先して取り組む意識を育てたいものです。

私が勤務した中学校では、養護教諭がAED講習会を毎年企画していました。中学生ならぜひ学んでおきたい学習内容です。

図書館

歩いて行ける範囲に図書館があれば、気軽に利用することができます。もし遠ければ、図書館の人に来てもらうことも一つの方法ですね。

図書館の仕事について見学

図書館の人がどんな仕事をしているのか、見学させてもらいます。

歩いて行ける範囲にない場合は、学校が利用できる市区町村のバスがあればそれを利用します。なければ、公共交通機関を使って移動しましょう。

図書館では、本を貸し出す作業だけでなく、本の管理、図書館でのイベントなど、子どもたちが知らないことをたくさん教えてもらえます。

また、図書館のカウンター内部など、普段見ることができないところを見せてもらえるかもしれません。

学習資料を借りる

図書館にはたくさんの学習資料があります。これを使わない手はありません。団体貸し出しとして、まとめてたくさんの本を貸してくれる場合があります。詳しくは、図書館に問い合わせてみてください。

読み聞かせのための紙芝居、歴史学習のための戦争の資料など、低学年から高学年、中学生の学習内容まで、幅広く活用できます。

郷土資料館、民俗資料館など

3年生の社会科で、昔の道具を見せてもらう、6年生の学習で、歴史学習の資料を見せてもらうなど、実物を見せたい、触れさせたいときに見学を依頼します。

私の場合、実際に子どもたちを連れて見学に行ったこともありますし、学芸員の方をお招きして、歴史の授業をしてもらったこともあります。

学芸員という専門家の話は、歴史好きな子にとってはとてもよい勉強となりました。

地域の公立高校

専門学科をもつ公立高校が近くにあると、具体的に計画を立てやすいです。

なお、高校の生徒に教えてもらうことを前提に考えています。例えば、以下のようなことです。

  • 食に関する学科の生徒から、食育について学ぶ。一緒に調理実習をする。
  • 国際科や外国語科などの生徒から、英語を教えてもらう。
  • 美術系の生徒から、デザインについて学ぶ。

他の公共施設にお願いするのと違い、計画には多少労力がいります。

高校生も授業がありますから、高校側としっかり相談する必要があります。まずは実施してもらえるかどうか、問い合わせするところから始めましょう。

私は実際に計画したことがあります。来てもらうにあたって、高校生には授業の一環(実習)として来てもらいました。

地域の人材を活用する

地域にはいろいろな人がいます。しかし、学習につながるような人がいるかどうか、わからないかもしれません。そういった場合は、以下のような方法で探してみましょう。

  • PTA役員に聞く(教頭先生を通じて聞くと楽)
  • 役場に問い合わせる(生涯学習課など)
  • 地域の役員に聞く(これも教頭先生を頼るとよい)
  • 保護者に聞く

戦争体験を聞く

戦争について語れる方が少なくなってきました。校区に話ができる人がいれば、ぜひ依頼したいものです。

ボランティア団体で話をしてくれる人もいますが、やはり校区に住んでいて、当時の校区の様子を語れる人の方が、子どもたちにとって身近に感じられます。

私の場合、戦争を体験した人が校区にいると情報を得た後、直接自宅を訪れて依頼しました。当日は、千人針や戦争時に発行されたポスターなど、当時の貴重な資料も持ってきてくれました。

戦争体験について語れる人がいるかは、子どもたちの親戚関係でいないか聞いてみる、または役所の生涯学習課などに問い合わせてみるとよいでしょう。または、民俗資料館の人に聞いてもよいかもしれません。

歯の健康について聞く ~8020運動~

保健の学習として、歯の衛生について学習するなら、検討してみてはいかがでしょうか。歯を健康に保つ秘訣について語ってもらいましょう。

保健所や保健センターに問い合わせると、8020に該当する人で、講師を引き受けてくれる人を紹介してもらえるかもしれません。また、学校歯科医に依頼してもよいと思います。

事前打ち合わせはしっかりと!

外部講師を依頼することは、専門性を発揮してもらうという利点があることはもちろん、普段の授業に変化をつけられるという点でも有効です。

いつもと違う学習環境のため、普段の授業ではすぐに飽きてしまう子も、集中して話を聞くことができます。

ただ、重要な点があります。それは、事前打ち合わせをしっかりすることです。

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事前打ち合わせをしっかりしておくと、子どもたちにとってよい学習になるし、講師の人も喜んでくれますよ。

講師と事前打ち合わせがしっかりできていなかったため、以下のような失敗をしたことがあります。

戦争体験を語ってもらう時、児童から質問させたいことを伝えていなかったため、講師の話だけで終わってしまった。

8020運動の講師を招いた。しかし、歯を健康に保つ秘訣についてどんな話をしてもらえるのか、事前に確認をしていなかった。そうしたら、「チョコレートもアメも大好きだった。でも、歯みがきはあまり気を付けてやらなかったし、虫歯にならないように気を付けてきたこともない。」という話をされてしまった。

外部講師に授業をしてもらうなら、対象学年、人数、学習内容などのほかに、以下のことをしっかり伝えることが大切です。

  • 学習のねらいを伝え、「これだけは話してほしい」という内容を伝える。
  • 子どもからの質問は事前に伝えておく。(当日答えてもらうため)
  • 子どもたちの理解状況を伝えておく。(子どものレベルに合わせた話をしてもらうため)

事前にしっかり打ち合わせをしておくと、講師も安心されるでしょう。電話やメールを使って、しっかり打ち合わせをしておきましょう。

また、子どもたちの前で話をすることに慣れている人もいれば、不慣れな人もいます。不慣れな人には、当日のサポートをしっかりすることを伝えると、安心されますよ。

ぴーちょこ

教師がうまく講師をサポートすることが大切です。

さあ、授業に変化をつけるために、外部の力を借りることを検討してみてはいかがでしょうか?

まだ、ご自分で地域の力を借りた授業を実施したことがない先生、一歩踏み出してみましょう!

教師にとって、企画力は大事!子どもが喜ぶ顔を想像しながら、計画を立ててみてはいかがですか?

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

元教員。
公立の小中学校で20年間勤務した経験を生かし、今をがんばる先生方を応援するサイトを作っていきます。

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